歯科治療を中断することで起こる問題とは?
投稿日:2023年1月17日
カテゴリ:新津田沼歯科奏の杜ブログ
歯科治療を中断することで起こる問題について
津田沼駅南口すぐの歯医者「新津田沼歯科クリニック奏の杜」の歯科衛生士です。
歯科治療は多くの場合、1回では治療が完了せず、数回の治療が必要となります。ですが、お仕事の都合でなかなか時間が取れなかったり、応急処置によって痛みがなくなったため、治療途中で中断してしまうというケースも少なくありません。
しかし、歯科治療は途中で中断してしまうと、さらに症状が悪化し、様々な問題を引き起こしてしまう可能性が高くなるため、注意が必要です。今回のブログでは、歯科治療を中断することで起こる問題についてお話したいと思います。
①歯が欠ける
虫歯治療などで歯を削った場合は、最終的なつめ物・かぶせ物が入るまでは仮蓋や仮歯などで治療途中の歯を保護します。しかし、仮蓋や仮歯は簡易的なものですので期間が長く空いてしまうと、歯をきちんと守れないため、噛む力によって歯が欠けたり、割れたりする可能性が高くなります。
②虫歯リスクが高くなる
仮蓋が外れてしまうと、歯の内部がむき出しの状態になってしまうため、そこへ虫歯菌が侵入して虫歯になりやすくなります。
③製作したつめ物・かぶせ物が合わなくなる
最終的なつめ物・かぶせ物を製作するためには型取りを行います。しかし、型取り後にしばらく時間があいてしまうと、土台の歯の形状が変化するため、製作したつめ物・かぶせ物が合わなくなり、もう一度作り直しになってしまいます。
④歯が痛みだす
痛みを主訴で来院された場合は一先ず応急処置を行い、痛みを緩和・改善します。しかし、痛みがなくなったからといって治療を中断してしまうと、再び症状が悪化してしまうため、再び当該歯が痛みだす可能性があります。
⑤治療回数が増える・治療期間が長くなる
治療完了していない状態で放置してしまうと、もう一度治療を最初から行う必要があったり、場合によっては症状がさらに重症化する可能性があるため、治療回数が増えたり、治療期間が長くなってしまいます。
⑥歯を失う可能性が高くなる
歯の神経にまで虫歯が進行した場合は、根管治療という歯の根の治療が必要になります。歯の根の治療を中断してしまうと、歯の内部で細菌が繁殖して症状がさらに重症化してしまうため、本来であれば保存できた歯であっても、症状が進行してしまったがために抜歯と診断される場合があります。
⑦歯並び・噛み合わせが悪化する
歯を削ったり、抜いたりした状態で治療を中断してしまうと、周囲の歯が倒れ込んだり、移動したりするため、将来的な歯並び・噛み合わせが悪化してしまいます。歯並びや噛み合わせが悪化すると、顎関節症をはじめ、頭痛や肩こりなどといった様々な症状を引き起こす可能性があります。
⑧治療費がかかる
治療を中断すると、症状が悪化して治療回数や治療期間が増えてしまいます。さらに、複雑な処置が必要となるため、治療費がかさんでしまいます。
⑨細菌感染が周囲の組織まで拡がる
虫歯を放置すると、症状が重症化して歯の神経やそのさらに奥の組織にまで細菌感染が拡大します。虫歯や歯周病は細菌の感染によって起こる病気ですので、口腔内に細菌が多くなると、全身の様々な組織にも悪影響が及びます。
歯科治療を中断してしまうと、上記のように様々な問題が生じる可能性があります。場合によっては命に赤関わるようなケースもあるため、できるだけ軽度の内に治療を完了させることが重要です。
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