マウスピース矯正はなぜ痛みが少ないのか?

投稿日:2024年2月16日

カテゴリ:新津田沼歯科奏の杜ブログ

マウスピース矯正が痛みを感じにくい理由について

津田沼駅南口すぐの歯医者「新津田沼歯科クリニック奏の杜」の歯科衛生士です。

矯正治療では継続的に歯に力を加えるため、歯の移動に伴う痛みや違和感を感じる場合があります。しかし、マウスピース型の矯正装置は一般的なワイヤー矯正に比べると、痛みや違和感を感じにくいと言えます。

今回のブログでは、なぜマウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みが少ないのか、また痛みを感じた際の対処法等についてお話ししたいと思います。

マウスピース矯正の痛みが少ない理由

矯正で痛みを感じる原因とマウスピース矯正の痛みが少ない理由

矯正治療の際に生じる痛みは大きく分けて「歯が動く時の痛み」と「矯正装置が接触する際の痛み」の2つがあります。それぞれの痛みが生じる原因とマウスピース矯正の痛みが少ない理由について解説いたします。

歯が動く時の痛み

矯正治療では、矯正装置によって歯に僅かな力を加えることにより、歯根が退縮と再生を繰り返しながら少しずつ歯を動かしていきます。歯の周辺には歯根膜という組織があり、歯の移動に伴ってその歯根膜が伸縮する際に痛みを感じます。

矯正装置が変わろうと歯が動くメカニズムは変わらないため、ワイヤー矯正・マウスピース矯正のどちらも歯が動く際に痛みは感じます。

歯に強い力を加えれば、その分早く歯を動かすことができますが、痛みは強くなり、さらに歯根退縮や歯肉退縮が起こる可能性が高くなります。そのため、トラブルなく矯正治療を進めるには歯の移動を1ヵ月に1㎜程度といわれています。

マウスピース矯正は数枚のマウスピースを段階ごとに交換し、少しずつ歯を動かしていきます。マウスピース1枚で約0.25㎜(※約1ヵ月でマウスピース4枚使用して1㎜歯を動かします)歯を動かすよう、コンピューターによって精密に計算し、製造されるため、必要以上に歯に力がかかることはありません。そのような理由から、手作業で調整を行うワイヤー矯正に比べて痛みが抑えられるというわけです。

矯正装置が接触する際の痛み

ワイヤー矯正は装置が歯に接着されているため、患者さまご自身で取り外すことができません。そのため、会話や食事の際に装置が歯肉やお口の内側などに接触して損傷したり、口内炎ができたりすることによって痛みを感じる場合があります。

一方、マウスピースは弾力のある素材でできているため、装着時に歯肉やお口の内側に接触しても傷つくリスクは低く、さらに患者さまご自身で簡単に脱着できるため、食事や運動の際に矯正装置によってお口の中を傷つける心配がありません。

マウスピース矯正の際に強い痛みを感じた際の対処法

上記のようにマウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みが生じにくい方法ですが、強い痛みを感じた際は下記の方法で痛みを軽減できる場合があります。

マウスピースを外す

痛みが我慢できない場合は、一時的にマウスピースを外すことで痛みが緩和されることがあります。ただし、あまり長い時間外していると、計画通りに歯が移動しないため、必ず1日の装着時間は守るようにしましょう。

一つ前のマウスピースに戻す

マウスピース矯正は患者さまご自身でマウスピースを交換します。我慢できないほど痛みが強い場合は、一つ前のマウスピースできちんと歯が移動しきっていないか、計画通りに歯が動いていないことが考えられます。マウスピース矯正中に強い痛みが続く場合は、一つ前のマウスピースに戻して少しの間、様子を見ましょう。

歯に負担がかかる食べ物を控える

矯正治療中は歯根の退縮と再生が繰り返し行われているため、歯が不安定な状態です。矯正中に痛みや違和感が強い場合は、できるだけ歯に負担をかけないよう、固い食べ物などは控えるようにしましょう。

上記の対処法でも痛みが治まらない場合は、かかりつけの歯科医院へ相談しましょう。

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